たまにはコンテンポラリーアート:国立新美術館 クリスチャン・ボルタンスキー展

最近は写真展示と同じぐらい、”写真以外の”制作物に意図的に触れるようにしています。
当たり前ですが、写真作品はどうしても写真としてできるところ・・・レンズが集めてきた光を処理してプリントにする・・・という制約がどうしてもつきまとうのですが、絵画にしろ版画にしろ写真以外のアートは得てして写真よりはるかに表現できる枠、というか、そもそもの出発点がとんでもないところにあったりして、そういう着想や、そこからのベクトルを見るのが好きなのです。

アート鑑賞会に参加する

今日は、そんななかでも一層型枠に収まらないコンテンポラリーアート、そしてコンテンポラリーの中でも超難解だといわれるボルタンスキーの展示を拝見する機会がありました。
自分と同じく、プラチナ・パラジウムによる写真作家であり、アナウンサーでもあり、Classy Academy代表として事業家の顔もつ石井 江奈さん、そして様々なアートに精通し、ライターとして多くの媒体に寄稿されている新 麻記子さんが企画・開催されている、アート鑑賞会に参加させて頂いたのです。今回、鑑賞したのは国立新美術館で9/2まで開催されている”クリスチャン・ボルタンスキー 50年の軌跡 待望の大回顧展”です。

コンテンポラリーって、ホラなんとなく敷居高いし、見てもなんだか良くわかんないし、お金払ってるのにわかんなかったらどうしよう??とか(笑)色々あるし、よりよく知ろうと思ったら作家の素性をしったり展示物の予習をしてみたり・・とか、とにかく見慣れていないとなかなか足が向かないじゃないですか?こちらのアート鑑賞会では、その予習に相当する部分や見るべきポイント、そして作品ごとの解説を新さんがして下さり、様々なアート作品をよくご存じの石井さんもサポートしてくれるのです。

このアート鑑賞会は、種々のイベントを管理しているグルーピングサイト、Peatixで定期的に募集されておりますので、もしご興味ありましたらPeatixにアカウントを作って、【classy アート鑑賞会】をフォローしてみると良いでしょう。

【classy アート鑑賞会】ーアートから学ぶ、自分のブランド価値ー

集団、個人、死、そして生

ボルタンスキーは様々なモノ、メディア、そして空間を使って作品を展開します。
今回の展示は回顧展、という位置づけもあるので、ボルタンスキーが一貫して扱っている集団や個人、死生観にまつわる作品展示が怒濤のように行われています。
展示全体から感じたのは、
・生きている限り続く苦しみ
・死はいつもすぐ隣にある、そして確実に近づいてくる
・個として生まれ、集団に取り込まれ、最後はまた個として還っていく
・そして来世へ
見たいなところでしょうか。

正直、万人に見てみて!!とオススメできる展示か、と言われるとそうでもないかもしれません。正直、何だコレ?というのも中にはあります。
ハマる人はハマるし、ダメな人は最初の展示の「咳をする男」「舐める男」で回れ右して帰るかもしれません(笑)。もっとも、咳をする男とかは新さんご自身も”NGです”とおっしゃっていたので、そもそもコンテンポラリーの場合は全てを理解しようと思うことそのものが間違いで、わからない、という気持ちを否定せずその余白をもつことが大切だ、と教えて頂きました。

私自身はアイキャッチ画像にあげた「アニミタス」がとても印象に残りました。(このエリアは写真撮影が許可されているエリアです)
カナダの雪原に設置した風鈴のオブジェを10時間にわたって撮影した映像作品なのですが、これを見た瞬間、新さんの解説を聞く前に”これは死者への手向けだ”ということと、恐山の極楽浜で回るかざぐるまを連想したのです。
恐山の写真を載せてみようかと思ったけど、ボルタンスキーの記事と同じ中に並べるのは憚られるので中止(笑)

あともう一つ、かつて人が着ていた服を大量に吊り下げた「保存室」。これも実は恐山にある祠の一つ、死者が使っていたモノや衣服をお納めしてある八角円堂を彷彿とさせるものでした。
恐山も死者と繋がるとされる強烈な場所の一つではありますが、国や思想が異なっていても、”死”という人類共通の一つの到達点に対する何かは共通しているのだな、と改めて思った次第です。

個人での鑑賞、グループでの鑑賞

私自身は、基本的に写真でもその他のアートでも一人で鑑賞するのが好きです。
でも、今回のように専門的な深い知見を持たれている方からの説明を頂いたり、いつでも不明な点は聞いてみることができる、という安心感、そして参加者の皆様との意見の交換によって、自分の中にはない考え方、見方を得ることもあるのだな、ということが良くわかりました。
展示の内容にもよると思うのですが、またアート鑑賞会の機会はぜひ利用させて頂きたいな、と思います。

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