ドローンによる空撮と長時間露光 【 DJI Phantom4 PRO 】

アイキャッチ画像撮影:DJI Phantom4 PRO

以前も違うところで書いたことがあるネタなのですが、ドローンを使った撮影で、ちょっと真剣に取り組んで見たいのが”上空からの長時間露光”です。
スチルにおける長時間露光、というと、三脚に乗せて撮影というのが一般的なスタイルで、上空で風に揺られて動いているドローンで長時間露光というのはあまりイメージがないかもしれません。
が、以下に示すような3つの条件によって意外と実現できるのです。

1.一般的なドローンが搭載する撮影用レンズは広角域であることが多い

ドローンは広角レンズを搭載していることが多く、例えば今メインで使っているDJIのPhantom4 PROが搭載しているレンズは換算24mmです。もっと大型の機種になればレンズを交換して、広角~望遠まで扱うことができる機体もありますが、大抵のケースでレンズ固定式です。ドローンの運用目的が空撮であることから、より広い範囲を撮影できる意図によるものです。
スチルの撮影で焦点距離24mmのレンズを使われたことがある方は分かると思いますが、このような広角域のレンズでは自分の立ち位置からある程度離れた被写体を狙っている状態でカメラが数cm動いたとしても、その構図にはほとんど変化がありません。
ドローンの場合は対地149mまでは航空法上の管理下、適切な申請の元で上昇させることが出来る・・・・つまり、被写体との距離を数10m以上離して撮影することが、ある程度上空まで上げるという操作によって容易に実現することができるため、ドローンが少し動いたところで画角内に捉えている範囲はほとんど変わらない、という状況を創り出すことができます。
カメラ=機体が動いてもセンサーに捉えている構図に変化が起きないのであれば、数秒間シャッターを開けたとしてもそのブレは無しもしくは微細に抑えることができます。

2.スタビライザー(ジンバル)を搭載している

そして、いわゆるトイ・ドローンではない撮影目的のドローンは、ほぼ間違いなく強力なカメラスタビライザーを内蔵しています。ドローン自体は4つ、あるいはそれ以上のプロペラを有しており、これらプロペラの回転差によって前進したり後進したり、その他複雑な動作を行いますが、このとき前後左右のプロペラの回転差を出して、進む方向に機体を傾けて推進力を生みます。速度によってはかなり傾いたり、あるいは停止させるためにいわゆるカウンターのような舵を充てるため、動き出し、動いている最中、停止するときのタイミングでかなりの傾きが生じるのです。スタビライザーはジャイロの作用でこの傾きを吸収し、常時水平を保つ働きをしますが、これによって前後左右に加えて上昇・下降という3D軸の動きをするドローンであっても、安定した空撮映像を撮ることができるのです。長時間露光中に修正舵などが当たって機体が傾いても、撮影中の映像に対する影響を最小限に抑えることができます。

3.高精度自律飛行

スタビライザーと同様に、トイ・ドローンを除く撮影用途のドローンの多くGPS、そして自己の位置を判定するための複数のカメラ、画像認識センサーなどを用いたビジョンポジショニングセンサーを使った自律航行を実現しています。(一部、トイ・ドローンでも自律航行するものもあります)

これらの自律航行を切って完全に人力で飛行させることがもできますが、GPSを安定して受信できるような状況下でこのような自律航行モードを使用すれば、10cm単位の精度で自律航行します。例えば風が吹いて流されそうになっても、それによる位置変化を検出してドローン自身が修正舵を充てて、その場にホバリングし続けようとします。

これら3つのドローンの特性を生かした上で、シャッタースピードを長くしていけば安定した長時間露光写真が撮影できるのですが、最後はドローンのカメラのシャッタースピードを落とすことを考える必要があります。
これもドローンに拠るのですが、例えばPhantom4 PROは送信機からのリモート操作操作で空中にあるドローンのカメラの絞りをF11まで可変にコントロールすることができるため、ドローン用のNDフィルターを使えば0.5秒〜1秒ぐらいまではシャッタースピードを伸ばすことができます。
多くの機種は絞りがコントロールできないため、昼間の撮影においてはなかなか秒単位までシャッターを開けることは難しいケースがあるので、これは機種を選ぶ必要があります。

シャッタースピードを考え、印象的な場所を探してカメラを真俯瞰・・・上空から真下方向に垂直に見る・・・にして、ホバリングしながら何枚かシャッターを切っていくのです。

それでも若干は動く=ブレるので、本当に厳密なピントを必要とする長時間露光には向きませんが、例えばアイキャッチ画像に上げたようなちょっと抽象的に捉えたような画像の場合はむしろそのブレが効果的に働くようなケースもたまにあります。

そうして撮影した映像がアイキャッチ画像であり、以下のような写真になります。

DJI Phantom4 PRO

DJI Phantom4 PRO

地上で撮影すると普通の海にしかならないような光景でも、視点を変えてあげると見たこともないような図形を描いていることに気がついたり、一種の抽象画のように見えてくることさえあります。ある意図をもって、プロジェクトとして取り組んでまとめることが出来たりすると面白いかもしれません。

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