森の住人 神秘的な地衣類

先日、長野県の富士見町、伊那市にまたがる入笠山(にゅうかさやま)に登りました。
スキー場を有するので、山頂近いところまでゴンドラで登ることができ、難所もなく比較的簡単に登ることができます。(それなりに急な箇所もありますが・・)
また、山頂までの道中に湿原や、高山植物が春、夏、秋と3シーズンたくさん花をつける花畑などもあって中々楽しめるので、家族をつれてのお手軽登山でした。

今日の本題は入笠山に登ったことそのものではなく。
登山中、山の中腹で見つけた奇妙なモノ、、というか生き物の事です。

ゴンドラ→入笠湿原を経由して山頂へ上り、山頂から南側に少し下って林道に出て、てくてく歩いて大阿原湿原という湿原を目指していました。

林道の両脇は亜高山帯らしく針葉樹の自然林が続くのですが、ふとある木に目がとまりました。
本日のアイキャッチ画像にもしている写真です。
逆光気味の木の幹がなんだかボウッと光を帯びて、まるで意思を持った何か、のように見える針葉樹の木が一本現れたのです。

良く見ると、木の幹に苔のような何かが纏わり付き、それがなんとも言えない神秘的な雰囲気を出していたのです。この日は標準ズーム一本しか持っていなかったのでちょっとその雰囲気がうまく出せる切り取りが出来ませんでしたが・・。

しかも、回りをよく見るとそういう”何かに纏わり付かれた”木がそこら中に沢山。最初はこの樹木の葉がこういう形態で、こんな針葉樹あったかな?と思っていたんですが、良くみたら別の広葉樹からも垂れ下がっている。えっ?これまさかこれで単独の植物なの??

で、お山に居る間は、結局これが何なのか分からずじまいだったのですが、帰宅後色々しらべてやっと正体が判明。
これは菌類の一種、地衣類(ちいるい)に属するサルオガセ(猿尾枷)という、菌と植物の中間ぐらいの生物でした。

一見、木の幹に寄生しているように見えるのですが、着生しているだけで木からは養分を奪っていません。
サルオガセが属する地衣類の説明書きは以下です。

Wikipediaの地衣類の説明より

地衣類というのは、陸上性で、肉眼的ではあるがごく背の低い光合成生物である。その点でコケ植物に共通点があり、生育環境も共通している。それゆえ多くの言語において同一視され、実際に地衣類の和名の多くに「○○ゴケ」といったものがあたえられている。しかし地衣類の場合、その構造を作っているのは菌類である。大部分は子嚢菌に属するものであるが、それ以外の場合もある。菌類は光合成できないので、独り立ちできないのだが、地衣類の場合、菌糸で作られた構造の内部に藻類が共生しており、藻類の光合成産物によって菌類が生活するものである。藻類と菌類は融合しているわけではなく、それぞれ独立に培養することも不可能ではない。したがって、2種の生物が一緒にいるだけと見ることもできる。ただし、菌類単独では形成しない特殊な構造や菌・藻類単独では合成しない地衣成分がみられるなど共生が高度化している。

えーーっと
何それ?Σ(゚д゚;) そして誰アナタ?? 植物ですらないの???

平たく言えば、菌と藻、二種の生物が一緒に暮らしている形態・・・ということらしいんですが、植物ではない別の生物、ということは分かりました。

菌類、ということなので胞子を出して自らを増やしていくのでしょうが、それでこんな風に木に着床して藻類を取り込み、成体になっていくんだ・・なんだか、山や森はの懐は恐ろしく深くて、まだ全然知らないことが多すぎる。
お手軽ハイキングからでも、そんなことを改めて学んだ一日でした。

この日は晴天だったのですが、霧が出た日や日の出直後や日の入り間近の薄暗い時間帯にみたら、本当に意思をもった”森の住人”のようにも見えるんではないか?と感じましたし、そんな時間帯に改めて会いに来てみたい、と思いました。

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